地盤補強・改良をしても、地盤事故が発生してしまうケースが数多くあります。地盤調査結果に基づいた設計に対して、支持地盤まで到達せず施工がされていたり、セメント系固化材と腐植土との相性でセメントが固まらなかったりしています。
地盤事故の発生率は、1/5000件~1/10,000件の割合で発生しています。皆さんご存知の宝くじは1等の当選確率が1/1000万と言われていますので、単純に比較しても宝くじ1等が当たるよりはるかに高い確率で地盤事故は起きているのです。
住宅の地盤調査の多くはスウェーデン式サウンディング試験で行われることが多く、簡易試験の為、事故の発生率は0にはなりません。
地盤調査に基づいた設計に対して、施工時に想定以上の起伏が認められたにも関わらず、支持層まで未達の施工が行われている。
セメント系固化材と腐植土との相性の問題による固化不良が生じることがある。
十分な施工品質管理が行われていない。住宅に関しては、施工管理・現場検査・性能検査が行われていると思いますが、その建物を支える地盤に関して十分な品質管理が行われていないケースもあるようです。品質不良問題が騒がれる中、品質管理が十分行われていないことが事故率増加に拍車をかけている可能性があると示唆されています。
(出典:公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター
https://www.chord.or.jp/)